八角理事長が再選「暴力根絶」 貴派は失堕で体制強固に

 日本相撲協会は26日、東京・両国国技館で理事会を開き、理事長選で八角理事長(54)=元横綱北勝海=が再選した。評議員会で選任された親方10人の理事、3人の外部理事による互選で全会一致の決定。3選で任期は2年。協会に対立し続けた貴乃花親方(45)=元横綱=の“反乱”を沈静化し、強固な八角体制が築かれた。会見した八角理事長は角界に相次ぐ暴力問題の根絶を使命に掲げた。

 16年、理事長の座を激しく争い、6票VS2票で退けた貴乃花親方の姿はもう理事長選になかった。八角理事長が鏡山理事(元関脇多賀竜)から推され、全会一致で再選した。

 貴乃花一門から新理事となった阿武松親方(元関脇益荒雄)も賛成に回り八角理事長に恭順。“貴派”は完全に協会内で失墜した。

 八角理事長の使命は相次ぐ暴力、不祥事の再発防止。会見では「暴力問題の根絶に取り組むことが第一課題と強く認識している。解決していくのが私の役目」と所信表明した。

 再び得た2年の任期。目標を「100年先にも大相撲を残す。ちょんまげ文化、着物文化、相撲文化、国技館に入れば江戸時代。それを目指したい。それができるのが相撲協会」と高らかに掲げた。

 “政敵”だった貴乃花親方は自らの弟子、貴公俊(たかよしとし)が春場所中に暴力事件を起こし、「一兵卒」での出直しを誓っている。2年で揺るぎない政権を手にした八角体制。28日の職務分担発表で貴乃花親方の処遇、29日の理事会で同親方の懲戒処分と“八角裁き”に注目が集まる。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス