貴乃花親方に2階級降格処分決定 平年寄に 貴公俊は1場所出場停止

 日本相撲協会が29日、春場所中の自身の勤務態度の問題や、弟子の貴公俊が起こした暴行問題について、貴乃花親方(元横綱)に委員から年寄への2階級降格の処分を下した。

 理事会後の会見で、八角理事長(元横綱北勝海)は春場所中の欠勤問題について、「何度も役員室に出勤するよう要請したにも関わらず、要請を無視して中日まで欠勤しました」とし、これが「職務専念義務違反」にあたると指摘。弟子の貴公俊による暴行問題についても「監督責任もあります」とし、降格処分を決めたと説明した。

 今後の貴乃花親方に対して八角理事長は「真面目に仕事をしてくれて、組織人としてあらためてもらえればと思っています」と語った。また、解雇に相当する契約解除にすべきという意見は、理事会では「出ませんでした」とした。

 貴乃花親方は勤務は行うことができ、部屋で弟子の指導は行える。鏡山危機管理部長(元関脇多賀竜)は処分の軽重についての補足説明として、「親方自身も(28日の)年寄総会で深く反省しています。ゼロから出直しますと話しているので、協会の一年寄として、我々と一致団結して相撲協会をよくしていくため力を尽くしてほしいという願いを込めてこのような処分としました」とした。

 午後1時ごろから行われた理事会に、貴乃花親方は貴公俊とともに出席。同21分ごろに東京・両国国技館内に入り、同44分に後にした。

 貴公俊は1場所の出場停止。暴行問題が起きていた峰崎部屋の加害者とされる力士にも1場所の出場停止処分が下された。鏡山危機管理部長は「全親方、全力士が一丸となって暴力の再発防止に力を入れなければならない状況にあります。そのため、過去の前例よりも重い処分にしました」と2力士への処分理由を説明。ただし、「若い力士で将来がある。立ち直って、立派な力士に育ってもらいたいので、5月場所と4月の巡業は出場停止ですが、部屋での稽古は禁止しません」と再起を期待した。

 峰崎親方(元幕内三杉磯)は10%の減給を2か月。すでに勧告を受け入れ引退している無免許運転で検挙された大砂嵐の師匠・大嶽親方(元十両大竜)は、事件があった当時に評議員を務めており、協会員でなかったことから処分ではなく、10%の報酬返上2か月を自主的に申し出た。

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