【協会会見要旨】八角理事長、貴親方に「組織人として改めて」

 日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)と鏡山危機管理部長(元関脇多賀竜)が29日、東京・両国国技館での理事会を終え、記者会見に出席した。委員から年寄への2階級降格処分を下した貴乃花親方(元横綱)に対して理事長は「組織人として改めてもらえれば」と、再出発することを求めた。以下、会見での貴乃花親方関係の発言や一問一答の要旨。

 (貴公俊への1場所出場停止について)八角理事長「3月場所の中日(8日目)に支度部屋で付け人の貴西龍に拳で1回、平手で2、3回殴りました。貴公俊に対する懲戒処分は出場停止1場所としました」

 (貴乃花親方への処分の理由について)八角理事長「3月場所において、初日に欠勤届を出さずに無断で欠勤したことに続き、何度も役員室に出勤するよう求めたにもかかわらず、その要請を無視して、中日まで正当な理由なく欠勤を続けました。この行為は協会の規則に定められた職務専念義務に違反し、懲罰規定の協会が改善の催告をしたにも関わらず、これを拒否、もしくは無視した時にあたります」

 (続けて)八角理事長「また、貴乃花親方は貴公俊の暴力の監督責任もあります。そこで貴乃花親方の懲戒処分は降格としました。現在、委員ですが、処分により年寄になります」

 (処分の重さについて説明)鏡山危機管理部長「貴乃花親方については、昨日の年寄総会での親方たちの意見や、貴乃花親方の説明も加味して決めました」

 (続けて)「処分対象となった事実のほかにも、所用のためと言って3月9日の理事会や年寄総会を欠席していましたが、その休んだ用事というのは、内閣府に告発状を出すために弁護士の先生と打ち合わせをしていたということでした。3月場所も欠勤続きで、貴公俊が暴力を起こした時も親方は会場にいませんでした」

 (続けて)「再発防止検討委員会が実施している協会員ヒアリングにもまだ応じていません。こうした事情も考慮しました。降格は重い処分ですが、親方としての仕事はすべてこれまで通りにできます。弟子の指導もできます」

 (続けて)「親方自身も(28日の)年寄総会で深く反省しています。ゼロから出直しますと話しているので、協会の一年寄として、我々と一致団結して相撲協会を良くしていくため力を尽くしてほしいという願いを込めてこのような処分としました」

 【質疑応答】

 -貴乃花親方の処分について。昨日の年寄総会では契約解除を求める声もあったように聴く。厳しい意見は理事会で出なかったか。

 理事長「いえ。出ませんでした」

 -鏡山理事へ。年寄総会では貴乃花親方に誓約書を書かせてほしいという声も聞かれた。

 鏡山理事「させることはないと思います。年寄総会で話し合いに(なる)」

 理事長「理事会では特にないです」

 -理事長へ。貴乃花親方に今後、どういった形で仕事を。

 理事長「真面目に仕事をしてくれて、組織人として改めてもらえればと思っています」

 -元横綱日馬富士から続いた不祥事に区切りとなると思う。再発防止に取り組んでいくことになるが、理事長の思いは。

 理事長「再発防止委員会の経過報告も来ていませんので、そういうものも真摯に受け止めて協会一丸となって進んでいきたいと思っています」

 -鏡山理事へ。貴乃花親方について、再発防止のヒアリングに応じていないというのは、貴乃花親方だけですか。

 鏡山理事「まだ、半分ぐらいしているだけなんですが、まだ返事をいただいていない。応じるか、応じないか」

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