貴乃花親方「師弟ともどももう一度足腰を強くして」 貴乃花の看板下ろす心境吐露
大相撲の「貴乃花一門」の名称が変更されることが明らかになり、貴乃花親方(45)=元横綱=が19日、都内の部屋で朝稽古後、取材に応じた。
4月上旬に一門の親方衆、阿武松親方(元関脇益荒雄)、大嶽親方(元十両大竜)、千賀ノ浦親方(元小結隆三杉)らと会合を持ち、一門から「貴乃花」の看板を下ろすことを申し入れた。
「お詫びと気持ちを一門の皆様に伝えた。『私の名前のある一門は返上しますのでご検討下さい』と申し入れた。受け入れて頂いた」と説明した。
昨年11月に元横綱日馬富士に弟子の十両貴ノ岩が暴行を受けた事件を発端に、協会側と対立。理事を解任され2月の理事候補選でも落選した。3月の春場所で無断欠勤を繰り返し、弟子の十両貴公俊が暴行問題を起こした。監督責任を問われ、理事から5階級下、親方衆では序列最下位になる年寄に降格した。
ゼロからの再出発を期し、部屋の運営に軸足を置く。「師弟ともども、もう1度足腰を強くして一部屋としてやっていこうという決意。そこが本分」。
今後、一門を離脱するかに関しても決めていない。「特に表明する時でも、立場でもない。一門だった皆さんに微力ながら努力しますとしか言えない。上から目線でなく下からやらせて頂くことなので」と、態度を保留とした。
一門の新たな名称、形態に関しては一門内で協議され、最終判断は八角理事長(元横綱北勝海)に委ねられる方針。貴乃花親方は「私なりの一つの区切り、部屋に集中したい」。すべてをゼロに戻し、一親方として出直す。