“しま女”阿部自己ベスト初V 今後はマラソンに照準
「陸上・兵庫リレーカーニバル」(22日、神戸ユニバー記念競技場)
アジア大会(8月・ジャカルタ)代表選手選考会を兼ねて行われ、グランプリ女子1万メートルで阿部有香里(28)=しまむら=が32分13秒79でグランプリシリーズ初優勝。東京五輪のマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)の出場権を獲得している野上恵子(32)=十八銀行=は3位、安藤友香(24)=スズキ浜松AC=は9位だった。
虎視眈々(たんたん)と狙っていた。残り300メートル。岡本、野上との三つどもえの中から阿部がするりと抜けだし、スパート。自己ベストの32分13秒79でグランプリシリーズ初優勝を果たした。「最低限でも自己ベストを更新したかった。31分台で走りたかったけど、風が強くて速い展開にならず、勝負に徹しようと思った」とプランを完遂した。
ブランクが吉と出た。昨年12月から今年1月にかけて「精神的にいろいろあって」と約1カ月競技から離れた。年始に練習を再開した時には「ジョグもきつくて筋力も落ちていた」と言う。一方で「筋力の弱いところがどこかわかり、意識するようになった」と心身ともリセットされた。
所属先のファッションブランド「しまむら」の店舗で働くおしゃれな“しま女”は「年齢的にも集大成」と、今後はマラソンに照準を合わせる。「来年1月の大阪国際女子マラソンに合わせて体づくりをしたい」とMGCの出場権獲得も視野に入れている。