内村航平、個人総合連勝ストップで「一度自分は死んだ」全日本では「新たな自分を」
体操の全日本選手権(27日開幕・東京体育館)で前人未到の11連覇を狙う内村航平(29)=リンガーハット=が26日、公式会見に出席した。
「状態は70パーセントぐらい戻ってきてる。良すぎず、悪すぎず。いつも通りの自分がようやく戻ってきたかな」。
昨年10月のモントリオール世界選手権では予選で跳馬を跳んだ際に左足首を負傷し、途中棄権。08年から続いてきた個人総合の連勝記録が40でストップした。「ずっと連覇する姿を見せてきて、それが世界選手権で途切れて、一度自分が死んだ気持ちになった。新しい自分を見せていけたら。これは初めての感覚」と、新たな“伝説”を作り上げていく覚悟を示した。
復帰戦となった3月のW杯ドーハ大会ではあん馬、つり輪、跳馬、鉄棒の4種目に出場したが、全種目予選落ち。「もう笑うしかない」と、自嘲気味に話していた。ただ「ドーハから帰ってきて、もう1度自分の練習を見直してやってきた」と、復調に手応え。昨年大接戦を演じた白井健三ら若手の突き上げも感じている。「僕もそこまで余裕で戦っていける状況ではない。ミスなく手堅く代表に入りたい」。最大の武器である安定感で、世代交代の波を退ける。