リオ柔道金・大野将平、アジア大会で“殺気”取り戻す「稽古からギラギラ」誓う
リオデジャネイロ五輪柔道男子73キロ級金メダルの大野将平(26)=旭化成=が3日、都内で行われた男子代表合宿に参加し、取材に応じた。今年は世界選手権(9月、バクー)出場は逃したものの、アジア大会(8~9月、ジャカルタ)代表に選出。「柔道は対人競技なので稽古からギラギラした気迫を出していきたい」と、勝負師としての“殺気”を取り戻すことを今夏のテーマに設定した。
圧倒的な五輪制覇から2年。東京五輪での連覇に向けて、大野はアジアから復活ロードを歩む。リオ五輪後は大学院での学業を優先し、1月に修士論文の発表を終えて本格復帰。ただ、2月のグランドスラム(GS)デュッセルドルフ大会では優勝したものの、4月の全日本選抜体重別選手権では準決勝敗退とまだ本調子ではない様子だ。
「リオ五輪という一つの大きな山を終えて“柔道家・大野将平”は完成を見たと思う。でもそれをずっと持続することは不可能」。休養を挟んだ理由を再確認した上で、「東京五輪という山はまた違う山なので楽しみ。(選手としての)完成形のイメージはあるし、自分の体が忘れていない。年齢的にも(体力面は)落ちてくるが、経験や知識などもトータルで見てリオが100ならそれを超える。120くらいまで上げていけば東京五輪での金メダルが見えてくる」と、段階的に心技体をピークに上げていく考えを改めて示した。
アジア大会で優勝すれば、11月の講道館杯出場は免除となり、来年の代表選考に大きな影響を与えるGS大阪(11月)への出場権をゲットできる。2020年に向けた戦いが本格化する夏に向けて、柔道界を代表するチャンピオンがいよいよ再始動する。