遠藤またも休場…右上腕部二頭筋断裂で手術も 名古屋全休なら十両陥落
「大相撲夏場所・7日目」(19日、両国国技館)
新三役の小結遠藤が19日の7日目から休場した。日本相撲協会に「右上腕部二頭筋遠位部断裂で約3週間の加療を要する見込み」との診断書を提出。再出場の可否は数日中に判断する。一方で手術の可能性もあり、長期離脱となり名古屋場所(7月8日初日、愛知県体育館)を全休なら十両陥落は避けられない。休場は昨年名古屋場所以来5度目。対戦予定だった関脇栃ノ心が不戦勝で初日からの連勝を自身最長の7に伸ばし単独トップをキープ。横綱白鵬、鶴竜、平幕大翔丸、千代の国が1敗で追う。
もう何度目か-。遠藤にまたしてもケガの悪夢が襲った。ようやく立った晴れの新三役舞台。6日目まで3勝3敗の奮闘が一転、休場に追い込まれた。
負傷は右肘の上部に当たる箇所で、師匠の追手風親方(元幕内大翔山)は前日の御嶽海戦で敗れた際に「ブチッという音がしたようだ」と説明した。
診断には「治療方針決定後に治療期間が変更になる可能性があり」と追記。親方は「手術をするなら早めにしないと」と、手術の選択肢を明言した。
再出場の可能性もゼロではなく数日、患部の様子を見る。「痛みを我慢できるのか、耐えられないなら早く手術してつなげるものはつなげる」。師弟で話し、21日に今後の方針を判断する。
親方が「完全に断裂している」と断言する重症。症例が「3%しかない」という珍しい箇所の負傷で、手術となれば長期離脱は必至だ。今場所、名古屋場所、さらに秋場所(9月9日初日、両国国技館)まで休場となれば幕下転落もありうる。
出世街道をひた走っていた15年春場所で左膝前十字靱帯(じんたい)を断裂。ここから下半身の故障を繰り返し、昨年7月には左足首を手術した。相撲スタイルを変え、日々の取り組みも一新。3年かけてはい上がって来た遠藤に、あまりにも無情な試練だ。