日大・内田監督やっと直接謝罪し辞任表明 反則指示に言及せず…騒動に不満「心外」

 アメリカンフットボールの定期戦で、日大選手の悪質な反則行為によって関学大の選手が負傷した問題で、日大の内田正人監督(62)が19日、辞任を表明した。負傷した選手や保護者に謝罪した後、帰京前に大阪空港で「一連の問題は全て私の責任」と謝罪。ただ反則行為を指示したかどうかなど詳細は明らかにしなかった。帰京後の羽田空港でも取材に応じ、一連の騒動に「心外というのが正直な気持ち」と不満を口にした。

 社会を震かんさせた悪質な反則プレーが発生してから13日。公の場に姿を見せず“雲隠れ”していた内田監督がようやく直接謝罪した。負傷した選手や保護者らと面会したのは兵庫県西宮市内で、関学大の鳥内秀晃監督(59)と小野宏ディレクター(57)も同席。両校の意向により非公開で行われた。

 謝罪を終えた内田監督は帰京前の大阪空港で、問題の試合後初めて報道陣に対して口を開き、辞意を示した。

 「一連の問題はすべて私の責任です。関学大の皆さまにもお伝えしましたが、日本大学アメリカンフットボール部の監督を辞任いたします。そして弁解もいたしません。誠に申し訳ございません」

 責任を認めた形となったが、現在最大の争点になっているのは、指揮官が当該選手に対して反則行為の指示をしたかどうかについてだ。その点について報道陣からも繰り返し質問が飛んだが、「それに関しては文書で回答します。ここで答えるつもりはない」の一点張りで、言及を避け続けた。

 しかし、関係者や日大選手からも、監督からの指示があったとの証言が報道されている。羽田空港でも取材に応じた内田監督は「正直言って、いろいろな憶測やSNSの拡散(に対して)、私どもも対応しきれない。僕としても心外というのが正直な気持ちです」と、不快感とも取れる反応を示した。

 監督への疑念が膨らむ中、日大のガバナンスへの批判も集中している。学内では常務理事や人事部長などの役職についているが、去就について質問が及ぶと「それは違う問題」と言及を避けた。さらに、日大関係者とみられる人物も「それは関係ない」と制止した。

 今後は、関学大への再回答の期限である24日までに学内調査を続け、問題の経緯の詳細を文書で説明する。また、関東学連の規律委員会の調査にも応じる。スポーツの根幹を揺るがすような社会問題化した現在、納得のいく説明がなされるまで収束は見えてこない。

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