元関脇豊ノ島、幕下で勝ち越し 元幕内豊響との全勝対決制す「お母さんに連絡したい」

豊響を攻める豊ノ島(左)=両国国技館(撮影・中田匡峻)
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 「大相撲夏場所・8日目」(20日、両国国技館)

 元関脇で東幕下14枚目の豊ノ島(34)=時津風=が元幕内で東幕下20枚目の豊響(33)=境川=との全勝対決を制し、4戦全勝で勝ち越しを決めた。力強い立ち合いで相手の出足を止めて左差し。下から攻め込むと、はたいて仕留めた。

 「いい立ち合いできた。豊響も思い切りぶつかってきたから一番取っただけで腰が痛い。自分から攻められた」と会心の内容。

 幕内で12度の対戦があるベテラン同士。今場所は「全勝で対戦」を誓い合ってきた。幕下での対戦に「違和感あった。土俵に上がって豊響の大銀杏がない。豊響がいるところではない。自分のことは見えないけど、向こうもそう思ったかも」と複雑な気持ちを振り返った。敗れた豊響は「お互い上がりたい気持ちがある。悔しい」と、唇をかんだ。

 豊ノ島は16年名古屋場所前に左アキレス腱(けん)を断裂。故障に苦しみ同九州場所で幕下に落ち、そこから関取返り咲きはかなわない。常に引退危機の中、関取返り咲きへチャンスが訪れた。

 幕下15枚目以内で7戦全勝して優勝なら、十両昇進が可能。「自分の相撲を取れば勝てる。せっかく4連勝しているんだから意識せず意識していく。狙うのは狙います」と、気合十分に話した。

 最後は「お母さんに連絡したいので。帰っていいですか」と、18日に金星を挙げた幕内阿炎(錣山)のインタビューのセリフで笑わせていた。

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