指9本失った登山家・栗城さん エベレスト下山途中に遺体で発見、35歳

死去した栗城史多氏
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 世界最高峰エベレスト(8848メートル)登頂中だった登山家の栗城史多(くりき・のぶかず)さんが21日、死亡した。35歳。4月17日から8度目のエベレスト登山に挑戦していたが、体調不良で下山途中だった。

 栗城さんは2009年を皮切りにエベレストに過去7度登頂するも、すべて途中下山。12年の挑戦では、重度の凍傷となり、手の指9本の大部分を失ったが、今回、8度目に挑んでいた。

 12日にエベレストのベースキャンプを出発。20日にはスタッフがブログで「栗城は体調が悪く、7400m地点から下山することになりました。今後の行動は未定で、栗城が無事に下山して状況がわかり次第、お知らせいたします。」と栗城さんの体調不良により、下山を決断したことを報告していた。

 21日午後には事務所スタッフが「このようなお知らせになり大変申し訳ございませんが、エベレストで下山途中の栗城が遺体となり発見されました」と遺体で発見されたことをブログで報告。「下山を始めた栗城が無線連絡に全く反応しなくなり、暗い中で下から見て栗城のヘッドランプも見当たらないことからキャンプ2近くの撮影隊が栗城のルートを登って捜索し、先ほど低体温で息絶えた栗城を発見いたしました。」と状況を伝えた。

 このスタッフは「生きて帰ることを誓っておりましたのに、このような結果になり大変申し訳ございません。生きて帰るため執着しないと誓っておりましたのに、最後に執着してしまったのかもしれません。」と無念の思いをつづった。

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