アメフット関学被害選手 足のしびれ「完治したか分からない」…父親が会見
アメリカンフットボールの定期戦で、日本大の守備選手が関西学院大の司令塔であるクォーターバック(QB)選手に悪質なタックルを仕掛けて負傷させた問題で、21日夜、被害を受けた関学選手の父親が大阪市内で会見し、警察に被害届を提出したことを明らかにした。父親は大阪維新の会の奥野康俊大阪市議。
息子である被害選手の状況について「息子は練習に復帰できる状態になりました」と報告したが、足のしびれについて「しびれはマシになったが、完治したのかは分からないです」と述べた。
奥野氏と息子である被害選手、妻の3人で地元警察に出向き、被害届を提出。相手はタックルを仕掛けた日大選手の名前で出したという。提出理由を、19日に謝罪に訪れた日大の内田正人監督の説明が不十分であったためとし「真実を聞くことができませんでした」と語った。
奥野氏は、これまでを「正直、辛かったです。いろいろ家族の中で話し合いをして、息子も泣きながら『アメフットをやるんじゃなかった』と。そういうこともありました」「あのビデオが流れる度、息子が何度も殴られる映像を見て、私も家内もおさまることはありませんでした」と沈痛な表情で語った。
問題の反則行為があったのは6日に行われた定期戦。被害選手は負傷退場し、右膝の軟骨損傷と腰の打撲で全治3週間と診断され、左足にしびれが残った。
19日になって日大の内田監督が兵庫県西宮市内で被害選手や、保護者らに謝罪した後に、監督辞任を表明したが、自身が反則行為を指示したかについては明らかにしなかった。
定期戦は東京都調布市のグラウンドで開催されており、今後、警視庁が調べるとみられる。