千代の国自身最長7連勝!“頭脳プレー”で楽々突き出し

 「大相撲夏場所・9日目」(21日、両国国技館)

 平幕千代の国が豪風を突き出して、自己最速の9日目で勝ち越しを決めた。平幕で唯一1敗を守り、優勝争いに食らいついた。大関とりの関脇栃ノ心は平幕大栄翔を寄り切り、9連勝で単独トップをキープ。大関昇進ノルマの10勝に王手をかけた。両横綱は白鵬が平幕琴奨菊を上手投げで下し、鶴竜は正代を押し出し、ともに勝ち越した。

 ケガに泣き続けた27歳の苦労人、千代の国が快進撃だ。気合満点の押し相撲が全開だった。押し込みながら豪風が引きに入ると見るや、動きを止める“頭脳プレー”。面食らう相手を楽々と突き出した。

 「集中できている。速い相撲が取れている。考えすぎず落ち着いて取れている」。3日目から自身最長の7連勝で自身最速の勝ち越しを決めた。

 抜群の身体能力を武器に、12年初場所で新入幕を果たした。しかし、右肩脱臼で2場所途中休場。左太もも、右かかと、両膝半月板など次々と負傷し、15年春場所で三段目まで転落した。16年7月31日に死去した先代師匠の九重親方(元横綱千代の富士)の叱咤(しった)や励ましでどん底からはい上がった。

 3年前から真夏でも腹巻きは必需品。患部へのサポーターは、かつて巻くのに1時間半もかかっていた。「胃腸が弱い」と白湯を飲み、体を冷やさないなど努力を徹底した。

 「一日一番に集中」と無心で加わる優勝争い。先代師匠に誓った三役昇進の夢へ向けても、今場所まだまだ星を積み重ねる。

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