元大関照ノ富士が11日目から再出場 十両残留には5戦5勝がノルマ「可能性があるなら」
「大相撲夏場所・10日目」(22日、両国国技館)
元大関で東十両8枚目・照ノ富士(26)=伊勢ケ浜=が11日目の23日から再出場することが22日、決まった。今場所は初日から3連敗。4日目の16日に「左膝外側半月板損傷で夏場所の休場を要する」との診断書を提出し、途中休場していた。
十両残留には5勝がノルマで残り5戦5勝しなければ十両陥落が濃厚。元大関の幕下転落は昭和以降、初めてのことになる。
師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)は前夜、弟子と会談し強行出場を決めた。「(膝の状態は)休んだ時よりはいい。やれるなら気合を入れて。出るからにはしっかりやらないと」と語った。再び休場する可能性もあり「どこまで取れるのか見ないと」と、相撲内容を見て判断する。
十両陥落となれば進退問題にも発展する。「予想のことは話しません。後のことは後。今考えることじゃない」と言及は避けた。
本人はこの日の朝稽古に参加し、基礎運動などで調整。時折、左膝の痛みに顔をしかめるなどした。
稽古後には取材に応じ「親方と相談して可能性があるならやってみて。できなかった場合はしっかりと治す。手術するところは全部して」と、奇跡にかける思いを口にした。