栃ノ心、大関当確 無傷10連勝 師匠56歳誕生日に決めた

 「大相撲夏場所・10日目」(22日、両国国技館)

 関脇栃ノ心が千代大龍を寄り切って初日から10連勝に伸ばし、大関昇進に当確ランプをともした。昇進ノルマだった3場所連続の2桁星をクリアし、合計34勝目で昇進を預かる審判部が高評価を与えた。師匠・春日野親方(元関脇栃乃和歌)の56歳の誕生日に最高の祝いとなった。白鵬が右腕の筋断裂から再出場した遠藤を送り出して1敗キープ。鶴竜も琴奨菊をはたき込み1敗を守り、全勝の栃ノ心を両横綱が追う。

 国技館からの帰り道、栃ノ心は「大関~、おめでとう」の大コールを浴びた。190キロの千代大龍を外四つで2度つり上げて寄り切り。結果も内容も合格点の無傷10連勝。豪腕で大関をつかんだ。

 「目標は2桁だったのでうれしい」と安ど。花道でファンから花束を受け取ったが「引退でもないし、優勝でもないのにな。びっくりだよ」と笑った。

 栃ノ心は平幕の初場所を14勝で優勝、先場所は関脇で10勝。大関昇進は三役で3場所合計33勝が目安となるが、優勝を重視され今場所が大関とりとなった。この日で3場所34勝となり大関は当確だ。

 昇進を預かる審判部の阿武松部長(元関脇益荒雄)は「盤石です。濃厚じゃないですかね。決定じゃありませんよ」と慎重だが「大関相撲を取っている」と満点評価。千秋楽に昇進を審判部で話し合う意向を示した。

 師匠の春日野親方の56歳誕生日に最高のプレゼント。入門以来、怒られるたびに泣き、「今も怖い」と言う。厳しい稽古で鍛えられたから今がある。栃錦、栃ノ海の両横綱を輩出した名門部屋に、1966年に引退した栃光以来、52年ぶり4人目の大関が誕生する。何よりの恩返しだ。

 「これからがもっと大事」。昇進にダメ押しの11連勝、そして優勝へ、まだまだ星を積み上げる。

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