ドーピング違反の競泳・古賀淳也「意図的ではない」サプリメントに混入か
日本水泳連盟は23日、競泳男子50メートル背泳ぎ日本記録保持者の古賀淳也(30)=第一三共=が、今年3月に受けたドーピング検査で陽性となり、国際連盟から暫定的に資格停止処分を受けたことを発表した。期間は5月15日から原則的に4年間で、今夏のアジア大会(ジャカルタ)代表も取り消しとなった。
都内で記者会見を行った古賀は「(禁止薬物を)意図的に採ったことは一切ない」と主張し、「信じられない。4月に最初に報告を受けた時、間違いじゃないかと思った。日を追うごとに現実なのか夢なのかと。ショックが大きかった。自分自身ドーピングに対して厳しく考えていたので、自分から禁止物質が出たことは恥ずかしい気持ち、情けない気持ち、悔しさが強い」とショックを隠せない様子だった。
検出された禁止薬物は「LGD-4033」で、体内でのタンパク質生成を助ける効果がある。古賀側によれば、過去に46回検査を受けているが、陽性が出たのは3月2日の1回のみ。その後の4月9日、14日の検査では陰性となっている。
古賀は5年ほど前から自身で成分を調べて5種類ほどのサプリメントを使用していたが、今回何らかの理由で禁止物質が混入した可能性があるという。今年2月から3月頃には、ある専門家からもらったリストに載っていたサプリメントを初めて使用していたが、「体調が悪くなったので自発的にやめた」と明かした。
今後は、国際連盟のヒアリングに出席し、経緯を説明する。意図的な使用でないことを立証すれば、資格停止は2年間に短縮される。また、検出された禁止物質が汚染製品に由来するもので、古賀側に過失がないことを立証できた場合は、さらに短縮される可能性もある。
古賀は50メートル背泳ぎの第一人者で、09年世界選手権で金メダルを獲得。16年リオデジャネイロ五輪にはリレー代表で出場した。昨年の世界選手権で銀メダルを獲得するなど活躍。今年4月の日本選手権でも優勝し、代表権を獲得していた。