日本水泳連盟は２３日、競泳男子５０メートル背泳ぎで０９年世界選手権金メダルの古賀淳也（３０）＝第一三共＝が３月のドーピング検査で陽性反応を示したと発表した。古賀は禁止薬物の意図的な摂取を否定したが、国際連盟からは暫定資格停止処分を受け、今夏のアジア大会（ジャカルタ）代表も取り消された。

　古賀のドーピング陽性を受けて、日本水連の平井伯昌・競泳委員長は「スポーツマンとしてやってはいけないこと。ショックどころではないくらいショック」と動揺を隠せなかった。

　折しも、アメフットやレスリングなどで不祥事が続き、スポーツ界全体が激震している状況下だけに、「スポーツの在り方が問われている時なのに考えないといけない」と沈痛の表情。「海外製のサプリメントは（リスクが高いので）やめておけと言ったのに…」と悔いた。

　禁止薬物は競泳界では２例目で、日本代表選手としては史上初。日本水連の坂元要専務理事は「今後、他の選手が使用しているサプリメントも調査する」と再発防止を誓った。