古賀、ドーピング陽性反応に涙の主張「意図的にとったことは一切ない」
日本水泳連盟は23日、競泳男子50メートル背泳ぎで09年世界選手権金メダルの古賀淳也(30)=第一三共=が3月のドーピング検査で陽性反応を示したと発表した。古賀は禁止薬物の意図的な摂取を否定したが、国際連盟からは暫定資格停止処分を受け、今夏のアジア大会(ジャカルタ)代表も取り消された。
世界王者になったこともある第一人者がまさかの違反を犯した。都内で会見した古賀は「(禁止薬物を)意図的にとったことは一切ない」と主張。涙を浮かべながら「信じられない。自分自身ドーピングに対して厳しく考えていたので、自分から禁止物質が出たことは恥ずかしいし、情けないし、悔しい」とショックを隠しきれない様子だった。
古賀の代理人によると、3月2日の世界反ドーピング機関(WADA)による抜き打ち検査(競技会外検査)で、尿検体から筋肉増強効果のあるタンパク同化薬が検出された。予備のB検体も陽性だった。
古賀は5年ほど前から数種類のサプリメントを使用しており、古賀側は何らかの理由で禁止物質が混入した可能性が高いと主張。今後行われる国際水連の公聴会で、意図的な使用でないことを立証すれば、原則4年となる資格停止は2年間に短縮される。また、禁止物質が汚染製品に由来するもので自身に過失がないことを立証できれば、さらに短縮される可能性もある。
競泳では昨年、大学生選手が禁止薬物に陽性反応を示し、1月に国内の競泳で初のドーピング違反が確定している。