内田前監督&井上コーチ、日大選手の告白つぶした 反則指示を否定2時間弁明

 青年の勇気ある告白までも「つぶす」のか-。日大アメリカンフットボール部の宮川泰介選手(20)が悪質な反則行為で関学大の選手を負傷させた問題で、日大は23日、内田正人前監督(62)と井上奨コーチが都内で緊急記者会見を開き、前日に会見した宮川選手の主張に真っ向反論した。ただ両者の説明は整合性を欠き、保身のための弁明に終始した。

 なにかアクションを起こすたびに、火に油を注ぎ続け、ネット上では「火にナパーム弾」を投げ込んでいるとやゆされる“日大劇場”。試合から約3週間。ようやく開いた会見で繰り広げられたのは、あからさまな責任転嫁だった。

 関学大への謝罪時に着用していたピンクではなく、グレーのネクタイで登壇した内田前監督と、相手を負傷させることを容認する発言で宮川選手に圧力をかけたとされる井上コーチは、それぞれ冒頭で関学大の被害選手と家族、関学大のチーム、前日に一人で会見を行った宮川選手への謝罪を口にし、計6度頭を下げた。ただその後は両者ともに、自身の反則指示への弁明に終始した。

 「1プレー目で相手のQBをつぶせ」という指示について、内田前監督は「信じていただけないと思うが、私の指示ではございません」と否定。宮川選手が前監督に「相手のQBをつぶしに行くので(試合に)使ってください」と言いにいったと話していることについても「確かに何かを言いに近くに来たが、聞き取れなかった」と説明した。宮川選手を追い詰めた「やらなきゃ意味ないよ」という言葉も「絶対に言ってない」と断言した。

 井上コーチは「つぶせ」指示を認めたものの「監督からの指示ではない」と前指揮官をかばい、「けがをさせるという意味では言ってない。彼は本当に優しい性格なので、思いっきりやってきてほしいということだった」と、釈明。「関学との定期戦がなくなってもいい」、「相手のQBがけがをして秋の試合に出られなければうちの得」という宮川選手が22日の会見で明かした発言についても「過激な表現で彼に対して接したことはあったが、損とか得とかは言った覚えはない」と、認めなかった。前日の会見で宮川選手が告白した内容は、そのほとんどが否定された。

 最後まで内田前監督は「競技者はルールを守るのが当たり前。去年はフェアプレー賞をもらい、甲子園も勝った。4年生が素晴らしかった。それが受け継がれるものだと思っていたが甘かった」と話し、反則行為は宮川選手の判断かと問われると「正直予想できなかった」と責任を押しつけた。疑念の炎は消えることはなく、前日、勇気を持って、顔も名前もさらして、一人で会見し、前監督、コーチからの指示を告白した20歳の青年の思いは、残酷に踏みにじられた。

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