アメリカンフットボールの定期戦で、日大選手の悪質な反則行為によって関学大選手が負傷した問題で、２３日に行われた会見で内田正人前監督と、井上奨コーチが、指示を否定し、反則を犯した宮川選手の判断であると主張したことを受けて、同選手が２４日、代理人を通じてコメントを発表した。

　「５月２２日の記者会見で、私が覚えている事実は全てお話しましたので、これ以上お話することはありません」。

　宮川選手は２２日に一人で顔も名前もさらして会見。前監督とコーチの指示があったことを明かした。しかし、両者は２３日の会見で弁明に終始。「１プレー目で相手のＱＢをつぶせ」という指示について、内田前監督は「信じていただけないと思うが、私から指示をしたことはございません」と、否定。宮川選手が試合前に前監督に「相手のＱＢをつぶしてきます！」と言いにいったと話していることについても「確かに何かを言いに近くに来たが、聞き取れなかった」と、説明した。宮川選手に掛けたとされる「やらなきゃ意味ないよ」という言葉も「言ってない」と、完全否定した。

　井上コーチは「つぶせ」指示を認めたものの「監督から指示ではない」と前指揮官をかばい、「ケガをさせるという意味では言ってない。彼は本当に優しい性格なので、思いっきりやってきてほしいということだった」と、釈明。「関学との定期戦がなくなってもいい」、「相手のＱＢがケガをして秋の試合に出られなければうちの得」という宮川選手の会見で明かした試合前にコーチから掛けられた発言についても「過激な表現で彼に対して接したことはあったが、損とか得とかは言った覚えはない」と、認めなかった。前日の会見で宮川選手が明かした内容は、そのほとんどが否定された。