「テニス・全仏オープン」（２７日、パリ・ローランギャロス）

　女子シングルス１回戦で第２１シードの大坂なおみ（２０）＝日清食品＝が世界ランキング９５位のソフィア・ケニン（米国）に６－２、７－５で勝ち、２年ぶりに初戦を突破した。２７日の第１日は男子シングルスで右手首故障のために１７年夏のウィンブルドン選手権以来の四大大会となった第１９シードの錦織圭（２８）＝日清食品＝が世界３０４位のマキシム・ジャンビエ（フランス）を下し、４年連続で２回戦に進出。西岡良仁（ミキハウス）は１回戦で敗退した。

　見事な巻き返しだった。大坂は第２セットで１－５と劣勢に立たされながら、ここから怒濤（どとう）の６ゲーム連取でストレート勝ち。最終セットにもつれていれば勝負の行方が分からなくなる嫌な流れを課題と言われる精神面を立て直して断ち切った。初めてシード選手として臨む四大大会の初戦で「ちょっと難しかった。でも、勝ったので。本当にうれしい」。日本のエースが幸先よく滑り出した。

　今季はツアー大会初優勝を果たし、最新世界ランキングで自己最高２０位と躍進している。全仏では１７年、初戦敗退を喫しており、２年前の３回戦進出が最高成績。苦手意識もあったクレーコートでは「忍耐が必要」と新しい自分を見せていくつもりだ。