栃ノ心大関昇進に師匠も喜びかみしめ… 口上に「精一杯頑張った」

緊張した面持ちで使者を待つ栃ノ心(左)と春日野親方=東京都墨田区の春日野部屋(撮影・中田匡峻)
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 日本相撲協会は30日、両国国技館で名古屋場所(7月8日初日、ドルフィンズアリーナ)の番付編成会議と臨時理事会を開き、夏場所で13勝を挙げた関脇栃ノ心(30)=春日野=の大関昇進を満場一致で決めた。

 都内の部屋で行われた伝達式で出羽海親方から「全会一致で大関に推挙されました」と伝えられるといよいよ注目の口上。

 「謹んでお受け致します。親方の教えを守り力士の手本となるように稽古に精進します。本日は誠にありがとうございました」と少しかみながらも、堂々と声を張った。

 1962年、栃ノ海、栃光が同時昇進して以来、56年ぶり名門部屋に大関が誕生した。まな弟子と晴れ舞台に並んだ師匠の春日野親方(元関脇栃乃和歌)は感無量だった。

 「(初場所で)まさかの優勝から始まって、こんな近いうちにこうなるとは…。大関をうちの部屋から出せるとは全く思っていなかった。突然のことが2つ続いた。うれしいけど大変なこと」。

 部屋を継承して15年で自身も現役時代とどかなかった「大関」を弟子がかなえた。「90年以上の部屋の歴史の中で強い力士はたくさん出た。大関は4人目。歴代師匠が手本になってできるだけ近くに寄りたいのはあった」と、かみしめた。

 「親方」への感謝を込めた口上には「言いたいことがあるから、と。自分の口上だからね。意図したものはない」と照れくさそう。「ちゃんとしゃべれるかと思っていた。滑舌がちょっと…。精いっぱい頑張ったと思う」とたたえた。

 大関としてさらなる精進が必要。師匠は「協会の看板になる。常に優勝に絡む力士に。体を丈夫に頑丈な体を作って優勝戦線に残る力士になって」とハッパをかけた。

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