日大学長、関東学連処分に不満タラタラ「どうしてあそこまで否定されるのか」

 アメリカンフットボール部の悪質反則問題に揺れる日本大は1日、都内で理事会を開き、内田正人前監督(62)の常務理事の辞任を承認した。原因究明に向けた第三者委員会の設立も発表されたが、学校法人のトップである田中英寿理事長(71)はこの日も報道陣の前に姿を見せず。大塚吉兵衛学長(74)は、指示を認定した関東学連の調査結果に不満をにじませる不用意な発言をするなど、問題が収束する気配は全くない。

 悪手に悪手を重ね、批判を招き続ける“日大劇場”は、この日も健在だった。内田前監督の常務理事辞任と、第三者委員会の設置を文科省に報告に訪れた日大上層部だったが、その後の取材対応で大塚学長からまさかコメントが飛び出した。

 関東学連が29日の会見で悪質タックルについて、前監督、前コーチの指示があったことを認定。日大側の学内調査の結果は、ほぼ全否定された。「意見がまったく違う。学生をかばうつもりはもちろんありますけど、どうしてあそこまで-」と、不満がにじんだ。

 さらに25日の会見で林文科大臣が「理事会で責任ある対応を」と指示したことについても「大学のシステムをご理解されているのか。私にとっては心外」と、反発。第三者委員会の調査に含まれる大学の「ガバナンス(組織統治)」の範囲についても、「部、保健体育審議会の中のもの」と田中理事長、理事会という大学全体ではないという認識を示した。最高責任者である田中理事長に向かう“火の粉”は徹底的に防ぎ続け、世間の空気が読めていない不用意な発言が相次いだ。

 大学側の対応のまずさにより、学生たちの苦境は続く。第三者委は調査終了時期を7月末に設定。関東学連は今秋のリーグ戦への復帰条件として7月末の登録段階での再発防止を含めた新体制の構築をあげているが、大塚学長は「難しい?その通り」とあっさり困難な状況であることを認め、「コーチを集めるのが難しい。すべて日大以外というちょっと謎かけのような要望もある」と、首を振る。

 内田前監督、井上前コーチとも職員として籍を残しており、このまま学内にとどまれば、影響力を完全に排除できるかは不透明。学長は「それはやらないと部の継続も認めてもらえない」としたが…。悪質タックルから4週間。問題が収束する気配は、いまだない。

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