錦織 ベスト8進出ならず…過去2戦2勝ティエムに力負け
「テニス・全仏オープン」(3日、パリ)
男子シングルス4回戦で第19シードの錦織圭(28)=日清食品=は第7シードのドミニク・ティエム(オーストリア)に2-6、0-6、7-5、4-6で敗れ、2年連続3度目のベスト8進出はならなかった。第2シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)はカレン・ハチャノフ(ロシア)にフルセットで競り勝ち、8強入りした。
力負けだった。右手首の負傷で長期離脱し、四大大会に復帰した錦織は、全仏2年連続ベスト4の赤土巧者ティエムの多彩なサーブ、ストロークに対応しきれなかった。今大会初めて自身より世界ランキングが上の強敵との戦いは苦いものとなった。
ティエムは今季ただ1人、世界1位ナダルをクレーコートで破っている。錦織は第2サーブを狙い打たれ、わずか約30分で第1セットを失うと、第2セット終了まで9ゲーム連取を許した。
第3セットは第1サーブの確率が向上。6-5の第12ゲームでこの試合初のブレークチャンスをものにして粘ったが、第4セットは3-3の第7ゲームでブレークを許すとラケットを地面にたたきつけた。流れを食い止められず、敗戦が決まると視線を落とした。
クレーシーズンに入って調子を上げ「ベストなプレーができれば絶対勝てる」と自信を持って挑んだ一戦だった。しかし、過去2戦2勝の24歳の成長株に初勝利を献上。若手の台頭を肌で感じ、28歳の日本のエースに厳しい現実が突きつけられた。