チェッキナート、ジョコ撃破4強!男泣きで快挙喜ぶ 四大大会初勝利から一気に飛躍
「テニス・全仏オープン」(5日、パリ)
シングルス準々決勝が行われ、男子は世界ランキング72位でノーシードのマルコ・チェッキナート(イタリア)が元世界1位ノバク・ジョコビッチ(セルビア)を破り、四大大会の同種目でイタリア勢としては40年ぶりの4強入りを果たした。第7シードのドミニク・ティエム(オーストリア)は3年連続で準決勝に進出。女子は昨年の全米オープン覇者で第10シードのスローン・スティーブンス(米国)と、同大会準優勝で第13シードのマディソン・キーズ(米国)がともに全仏初のベスト4入りを決めた。
2セットアップで迎えた第4セットのタイブレーク、ポイントは12-11。興奮のるつぼと化した会場で、4度目のマッチポイントを迎えたチェッキナートが片手で放ったバックハンドのリターンが、相手コートの隅に落ちた。元王者ジョコビッチを破り「人生最高の瞬間」。大の字に赤土のコートに寝転がって、男泣きした。
2セットを連取したが、「少し疲れが出た」第3セットはあっさり落とし、第4セットも2-5と追い込まれた。しかし、諦めなかった。タイブレークまで持ち込み「全てのポイントに集中した」。セットポイントの好機にフォアを大きく外すなどした相手と対照的に、堅実なプレーで金星をたぐり寄せた。
過去4度の四大大会は全て初戦敗退。昨夏のウィンブルドン1回戦では錦織圭(日清食品)にわずか1時間12分で敗れた。4月下旬、欠場者が出たため繰り上がりで出たハンガリー・オープンでツアー初優勝し、25歳で臨む2度目の全仏はシード選手を3連破。シンデレラボーイの勢いが止まらない。