ホヅニノ 力出し切れず準V 日本女子ペア初の制覇ならず
「テニス・全仏オープン」(10日、パリ)
女子ダブルス決勝で穂積絵莉(24)、二宮真琴(24)組(橋本総業)は第6シードのバルボラ・クレイチコバ、カテリナ・シニアコバ組(チェコ)に3-6、3-6で屈し、四大大会で初のタイトルに届かなかった。日本人同士のペアで同種目初の準優勝となり、2人合計の賞金28万ユーロ(約3612万円)を獲得した。クレイチコバ、シニアコバ組は四大大会初制覇を果たし、優勝賞金56万ユーロ(約7224万円)を手にした。
最後は高く上げられたロブの処理にいった二宮がスマッシュをネットにかけ、日本人ペアの快進撃は終わりを告げた。ノーシードの穂積、二宮組は準優勝。穂積は「私たちは速いリズムでやりたかったが(相手に)遅いリズムでやられた」と唇をかんだ。
前日に作戦会議をし、「勝つイメージしかない」と第6シードのペアに挑んだが、この日は勝手が違った。長身の2人の強烈なサーブに押され、リターンがなかなか返らない。ブレークに成功したのは第1セットの第1ゲームのみ。ストローク戦で優位に立てず、主導権を握れなかった。
パワーで上回る外国人ペアに対し、巧みなコンビネーションと緻密な戦術で打ち勝ってきた24歳コンビ。強打も連係の良さも兼ね備えたチェコのペアには一歩及ばず、二宮は「相手にやられたな、という感じが強かった。学ぶことも多かった」と振り返った。
もっとも、赤土に新たな歴史を刻んだ日本ペア。二宮が「2020年東京五輪でメダルを取りたいので、シングルスを捨ててでもダブルスを極めたい」と言えば、「ここまで来られたことが一番うれしいし、いい経験になった。次につながると思う」と穂積。夢に向かって進み続ける。