悪質タックル 被害QB父が第三者委の聴取受けるも…日大寄り発言で中立性に疑念
5月6日に行われたアメリカンフットボールの関学大と日大との定期戦で、関学大の先発出場したクォーターバック(QB)選手が日大の守備選手から悪質なタックルを受けた問題で、被害QBの父奥野康俊氏が10日、フェイスブックを更新。日大が設立した第三者委員会の調査を受けたことを報告したが、ヒアリングの内容に不快感を滲ませ、第三者委の中立性、独立性に疑問符を突きつけた。
この日の午前10時から、奥野氏、被害QB、弁護士、関学大の鳥内監督、小野ディレクターとともに、第三者委員会の勝丸、磯貝両弁護士から約3時間半のヒアリングを受けたという。しかし、その途中に勝丸弁護士が「あのタックルは怪我を軽くするためのタックルだったのでは」という説明があったという。真意は定かではないが、“日大寄り”と見られる発言に奥野氏は「不愉快になり、私からズバリ質問をした」と、日大との関係性について質問。
「中立を担保するために、あなたは、日大との利害関係はあるのかないのか尋ねた。勝丸弁護士は、ない。と答えた」。しかし、調査費の出どころを問うと「次に、今回の調査で日大からお金をもらっているのかと聞いたら、はい。と答えた。果たして、これで利害関係がないと言えるのか。明らかに、嘘だ。と私は感じた」と、憤りを綴った。
契約書の開示を求めたが拒否されたという。奥野氏は「何を守るための第3者委員会なのだろうか、事実を確認するだけで、真相究明する気は全くない。このままでは日大の、アメフト部の再起は遠のいてしまうのではと心配する」と、懸念を示した。
日大は1日に第三者委設立を報告した際、「独立性、中立性を担保し、中立公正な立場から調査を実施していただくために、学校法人日本大学とはこれまでに利害関係の一切ない弁護士に委員長を依頼することといたしました。また、委員の選任につきましては委員長に一任し、学校法人日本大学に意向は一切含まれておりません」と、説明している。
この件ではすでに関東学生連盟が規律委員会の調査により、当該の反則行為について、内田前監督、井上前コーチが負傷させることを容認する指示をしていたことを認定。両名に除名処分、チームに今年度の公式戦出場停止処分を下している。ただ、日大側はいまだ指示があったことを認めておらず、第三者委の結論によっては、さらに混乱が広がる可能性がある。
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