五輪危機男子バスケ、20歳八村が“最後の希望” 全敗中W杯1次予選に代表初招集
日本バスケットボール協会は11日、都内で、東京五輪出場を狙う男子のW杯アジア1次予選のラスト2試合、ホームのオーストラリア戦(29日、千葉)、アウェーの台湾戦(7月2日、台湾)の日本代表候補24人を発表した。日本はB組で現在4戦全敗の最下位4位と2次予選進出へ崖っぷちの中、米ゴンザガ大で活躍する“日本の至宝”八村塁(20)を初招集。Bリーグ初代得点王でMVPに輝き、4月に帰化したファジーカス・ニック(32)=川崎=も選出した。
“希望”は20歳の若武者に託された。瀬戸際で迎える残り2戦を前に、日本協会はこれまでハイレベルな米国の大学でプレーしているため、なかなか呼べなかった八村の初招集に成功。今季はゴンザガ大の主力として活躍した“日本バスケ界の至宝”は「自分の国のバスケが負けるのを見て、うれしいわけはない。力になれれば」と腕ぶした。
3位までが2次予選に進出できるが、日本はここまで全敗で最下位。国際連盟は東京五輪の開催国枠の採用を保証しておらず、日本にW杯16強程度の競技力を求めている。
ここまで高さとパワーで苦戦し続けてきた日本にとって、米で将来のNBA選手として期待される八村の存在はまさに“最後の希望”。東野技術委員長は「練習を見たが、一年前とはレベルが違う。ヤバいです」と、急成長ぶりに舌を巻く。
まずは15、17日の強化試合・韓国戦で代表デビューが濃厚。「期待は感じる。フィジカルも大きくなったし、成長を見せたい」と八村。“救世主”として日本に光を呼ぶ。