日本相撲協会評議員会 海老沢勝二氏を新議長に選出
日本相撲協会の評議員会が12日、都内の両国国技館で開かれた。新体制初となった評議員会では4年間、議長を務めた池坊保子氏(76)=元文部科学副大臣=に代わり、海老沢勝二氏(84)=元日本放送協会会長=が新議長に選出された。
評議員の定数は5~7人(総数の過半数は外部有識者。力士経験者は3人以内)で理事の選任や解任などに権限がある。今年1月には元横綱日馬富士の暴行事件に絡み騒動を起こした貴乃花親方(45)=元横綱=の責任を問い、理事を解任する決議をした。
真夏を思わす鮮やかな花柄ワンピースで登場した池坊氏は「お久しぶりー」と報道陣に笑顔。約2時間の会議を終え、取材に応じた。公益財団法人に移行してから議長として協会を見守ってきた。
議長の最後に日本全国が注目する“貴乃花親方問題”を裁いた。「内部的にはいろいろあった。大変だった」と振り返り、今後は一評議員として大相撲の発展に尽力する。今までは議長でまとめ役だったが「これからは自由に意見が言える。きょうも一人で話していました。たくさん質問もできました」と晴れやかな表情で話した。
新議長の海老沢氏は横綱審議委員会委員長、日本相撲協会外部理事を歴任し、大相撲と関わってきた。最近は女性と土俵の問題も再び議論を巻き起こしている。「相撲は神事。女性蔑視ではなく長い間、先人の築いたしきたりを守るのは使命」と私見を述べていた。