山県、戦国の100メートル制しアジア頂点へ 一点集中で勝機に自信

 日本陸連は25日、今夏のジャカルタ・アジア大会代表49人を決定し、山口市内で発表した。男子100メートルは山県亮太(26)=セイコー=とケンブリッジ飛鳥(25)=ナイキ=に決まった。日本選手権を制した山県は、9秒91の蘇炳添ら中国勢との対戦に「勝機はある」と自信。日本記録9秒98を持つ桐生祥秀(22)=日本生命、多田修平(22)=関学大=はリレーメンバーとして代表に入った。

 日本王者の誇りにかけて、負けられない戦いだ。山県は「いいレースをしてアジア1番をとって、世界へのステップアップにしたい」。アジアの頂点を目指し、調整を進める。

 壁となるのは中国勢。22日には蘇炳添がアジア記録タイの9秒91をマークし、19日には謝震業が9秒97を記録している。ライバルたちが急成長を見せる中「自分にできるのは、とにかくベストを尽くして日本選手権よりいいレースをすること」と山県。今大会をはじめ、レースでは1つの課題に集中することで最大の力を発揮してきただけに「今自分が何をすべきか、どうすればベストパフォーマンスができるかを考えながらやれれば勝機はある」と断言した。

 4年前の仁川アジア大会は6位。リオ五輪は準決勝敗退だった。「ここで1番になれれば世界の決勝も近づくと思う。国を背負って戦う気持ちを新たに、全力を尽くしたい」。群雄割拠の100メートル戦国時代。“アジア統一”を果たすのは山県だ。

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