高橋大輔、けがで欠場…14年世界選手権が心残り「納得して次に向かいたい」

 現役復帰の記者会見で笑顔を見せる高橋大輔さん=1日夜、東京都内のホテル
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 フィギュアスケート男子で現役復帰を電撃発表したバンクーバー五輪銅メダリストの高橋大輔(32)が1日、都内で会見を行い、14年世界選手権をけがで欠場した未練が復帰の理由の1つであることを明かした。

 高橋は14年ソチ五輪後、右膝などの故障で同年3月の世界選手権を欠場。その後、10月に引退を表明した。「けがで世界選手権に出ることができず、そのことでさっぱりと次の気持ちになれていなかったことが、(昨年末に)全日本選手権を見て出てきた。次に進むために現役復帰して、納得して次に向かいたいのも決断の理由」と心境を明かした。

 以前は勝たなければ意味がないと考えていたというが、昨年末の全日本選手権で後輩たちの激闘を目撃し、それぞれの選手がそれぞれの目標のために努力している姿を見て現役復帰へと突き動かされたという。

 「1番は(自分の中で)フィギュアが軸にないとダメだなと。今後の生活する上で、フィギュアというしっかりしたものを持っていないと自分らしく過ごせない。そういう意味で自分のスケート取り戻したい。今までは、人の期待に応えたいと戦っていた。今回は自分自身のために。誰かのためという気持ちではない。自分だけのために。わがままだけどやっていきたい」と話した。

 まずは、今年12月の全日本選手権(大阪)を目指すという。ただ、4年以上ブランクがあるだけに「勝てるものなら勝ちたいが、勝てるとは全く思っていない」と現状を分析。「練習して思い切り食らいつきたい。不安は100%あるが、楽しみしかない。また1からのチャレンジなので、勝てなくて当たり前。勝てればもうけもん」。過去5度全日本を制した男が、裸一貫リンクに帰ってくる。

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