高橋大輔の復帰ロードは地方大会から 10月近畿選手権で復帰へ「またイチから」
フィギュアスケート男子で現役復帰を電撃発表したバンクーバー五輪銅メダリストの高橋大輔(32)が1日、都内で会見を行った。当面は12月の全日本選手権(大阪)出場を目標に、地方大会である10月の近畿選手権(兵庫県尼崎市)で復帰戦を行い、11月の西日本選手権(愛知県名古屋市)で全日本出場権を獲得を目指す考えを明かした。
5年ぶりに全日本に出場すれば、現役トップの羽生結弦(ANA)、宇野昌磨(中京大)とも対戦することになるが、「不安は100%あるけど楽しみしかない。またイチからのチャレンジなので勝てなくて当たり前だが、勝てればもうけもん」と意欲を示した。
ただ、国際舞台への復帰は「今のところ考えられない。もしチャンスがあれば(出たい気持ちもあるが)。後輩スケーターも活躍しないといけないので、邪魔しないように」と消極的。日本男子が金、銀という快挙を成し遂げた2月の平昌五輪についても「刺激にはなったし一国民として素直に喜んだが、同じスケーターとして見ていたところは全くない」と振り返り、「(復帰後に)五輪は自分の中では見ていない。そこは切り離している」と説明した。
ただ、自身が競技から離れている間に競技レベルは上がっており、特にジャンプは4回転が必須となっている。高橋は「4回転は2種類を2本飛びたい」と意欲。ブランクはあるだけに「復帰するに当たって、世界で戦えるレベルに戻すことすら困難とハッキリ感じて過ごしていた」と心境を明かしつつ、「練習を再開したときは体が言うこと聞かなかったが、徐々に仕上がったらああいうことやこういうことができると(手応えがある)。ジャンプが戦う上で一番必要になる。そういうところではネーサン・チェン選手のジャンプは研究してる」と好奇心は衰えていないことを示した。
「引退して、フィギュアでは30代で成長することは難しいが、30代でもこれだけ成長できるんだと、12月(全日本)に見せられるようにしたい」と気合を入れた。