1次予選突破のバスケ男子が帰国 “希望”八村塁、9月2次予選も代表参戦熱望
W杯1次予選の最終戦で台湾を下し、2勝4敗で2次予選進出を決めたバスケットボール男子の日本代表が3日、羽田空港着の航空機で帰国した。4連敗からの2連勝で崖っぷちから生還。最終ラウンドから合流し、立役者となった米ゴンザガ大で活躍する八村塁(20)は、9月に開幕する2次予選への代表継続参戦を希望した。
「(9月は)自分としては行く予定でいます。あとは(大学との)話し合いになる」
4戦全敗の崖っぷちで迎えた6月29日の世界ランク10位の豪州戦で代表デビューとなった八村が24点の大暴れ、同じく4月に帰化した新戦力のファジーカスと2人で総得点(79点)の半分以上をたたき出し、奇跡を起こした。2日にアウェーで行われた台湾戦でもホームでは敗れた相手に40点差の圧勝。“最後の希望”のふれこみ通りの活躍で、チームを劇的に変えた。
ハイレベルな全米大学体育協会(NCAA)のシーズンは秋開幕のため、八村招集には大学側との交渉が必要になるが、本人は日の丸を背負うことについて「楽しかった。アンダーカテゴリーとは違う感覚があった」と話し、「今後も来られるタイミングがあれば来たい」と、継続参戦に意欲十分。東野技術委員長は「ここからは自分次第」と、交渉に動く姿勢を見せた。
国際バスケットボール連盟(FIBA)は20年五輪の開催国枠の適用を明言しておらず、日本側に19年W杯での16強入りというノルマを課している。この日の帰国に訪れた報道陣はわずか3社。日本中がサッカーW杯の日本の健闘に沸く中、あまりに寂しい状況だった。「サッカーの試合は見ました。すごい試合だった。バスケもここからもっともっと盛り上がっていくと思う」と、八村。“希望”の動向が、日本バスケの未来を握っている。