アンダーソン、6時間36分死闘制す 南ア勢97年ぶりの決勝進出

 男子シングルス準決勝でイスナー(左)に勝利し、歓声に応えながら引き揚げるアンダーソン
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 「テニス・ウィンブルドン選手権」(13、14日、ロンドン)

 第11日の男子シングルス準決勝で第8シードのケビン・アンダーソン(32)=南アフリカ=が第9シードのジョン・イスナー(33)=米国=を7-6、6-7、6-7、6-4、26-24で下し、初の決勝進出を果たした。同種目の南ア勢で97年ぶり。6時間36分の大会史上2番目の長時間試合だった。第12シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)と第2シードのラファエル・ナダル(スペイン)の準決勝はジョコビッチが6-4、3-6、7-6とリードしたところで14日に順延。第12日に再開され、ジョコビッチは3-6で第4セットを奪われたが、最終セットを10-8で競り勝ち、3年ぶり5度目の決勝進出を果たした。決勝は15日に行われる。

 笑顔はない。最終セットの第50ゲーム。イスナーの浮いたショットがサイドラインを割ると、アンダーソンは険しい表情のまま軽く左手を上げた。大会史上2番目に長い6時間36分の激闘。「死力を尽くした。普通の試合や戦術を超越した消耗戦だった。誰かが勝たないといけない。複雑な心境だ」。過酷な戦いを制した勝者は、偽らざる思いを口にした。

 ビッグサーバー同士らしい真っ向勝負の打ち合いは、序盤から大接戦となった。イスナーがリードした第3セットまでは全てタイブレーク。アンダーソンが追い付いて迎えた最終セットは、互いにサービスキープが続いた。両者合わせて102本のサービスエースを奪った試合は第49ゲームに動く。ここでビッグプレーが生まれた。

 レシーブで足元がふらついて転倒したアンダーソンは次のプレーでラケットを拾い上げ、利き腕と逆の左手で返球。執念でラリーを制し、ブレークにつなげた。「肘の手術を受けた若い頃、4~5カ月、左手で練習したことがある。まさかこんな場面で生かされるとは…」。とっさの判断が勝利の女神を振り向かせた。

 試合後は四大大会で唯一、最終セットにもタイブレークを適用する全米オープンを引き合いに「四大大会全てに導入しない理由が見当たらない。観客だって望むはずだ」と、体力的な負担が大きい現行方式の改善を訴えた。こんなにつらく、苦しい勝利は自分が最後でいい。アンダーソンは最後まで熱く、言葉を紡いだ。

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