東京五輪の競技日程が承認 猛暑考慮し屋外競技は早朝スタート
東京五輪の大会組織委員会は18日、スイスのローザンヌで開かれた国際オリンピック委員会(IOC)理事会で競技日程の大枠を提案し、承認された。7月24日の開会式に先立ち、同22日に福島県営あづま球場で行われるソフトボールの日本戦で競技が始まる。猛暑を避け、マラソンなど屋外競技を可能な限り早朝に配置したのが特徴だ。
東京五輪の競技日程の大枠が固まった。今年もここ数日、日本の各地で気温が上昇しており、注目が集まっていた暑さ対策。人気のマラソンは8月2日の女子、最終日の同9日に行われる男子とも午前7時スタートに早めた。6時開始の男子50キロ競歩や、7時に始まるゴルフ、8時からのトライアスロンも選手や観客に配慮し、招致段階の計画から開始時刻を前倒しした。馬術は馬の負担を減らすため、主に夕方から夜に実施する。
さらに輸送、交通面を意識。招致段階では最も終了が遅い競技は午前0時30分だったが、観客が最終電車を逃さないよう午後11時30分に早めるなど、数競技で前倒しした。朝の通勤ラッシュにぶつからないよう開始時間を調整した競技もある。
大会は7月24日に開会式、翌25日から熱戦が本格化する。金メダリスト第1号が誕生するとみられる射撃や、富士山麓などを巡る自転車ロードレースが実施される。日本の象徴を仰ぎながらのレースに、大会組織委員会は「いよいよ開幕したぞと印象づける目玉」と期待する。
人気種目の決勝種目が集中するのが8月1、2日の週末。バドミントンやテニスなどに加え、花形の陸上男子100メートルは2日に号砲となるとみられる。
「メダルマッチをできるだけ多くの人に見てもらう」(室伏広治スポーツディレクター)として、日本のメダルが期待される卓球とバドミントンはできるだけ決勝が重ならないよう調整。レスリングは当初の計画は大会前半だったが、柔道と重なることから後半に動かすなど、人気競技の分散も心がけた。