宇野昌磨もデニス・テンさんを追悼「こんな事で失う人ではない」
フィギュアスケート男子の14年ソチ五輪銅メダリストのデニス・テンさん(25)=カザフスタン=が19日、母国のアルマトイ市内で暴漢2人と争い刺殺されたと、同国の国営通信社やロシアの通信社などが一斉に報じた。
平昌冬季五輪銀メダリストの宇野昌磨(20)=トヨタ自動車=は自身の公式サイトでコメントを発表。「突然の訃報を、信じる事が出来ません。同じ試合で何度も戦い、何度も顔を合わせ挨拶をしていた事、当たり前に思っていたことが突然出来なくなった事がまだ受け止められていません」と無念の思いをつづった。
「優しくて、礼儀正しくて、母国の為に尽くしてきて、こんな事で失う人では無いと深い悲しみが込み上げてきます。今は気持ちの整理がつかず、二度と演技を見る事が出来ないのが辛いです」と思いを吐露。「僕は偉大なるデニス・テン選手を生涯忘れません。謹んでご冥福をお祈りいたします」としのんだ。
同国メディアによると、テンさんはアルマトイ市内で車のミラーを盗もうとした2人に右大腿部などを刺されたという。その後、救急車で運ばれたが、報道によれば「3リットル」の血液を失うほど、出血がひどく重篤な状態に陥っていたという。「KAZINFORM」は最新のニュースで同国保健省の関係者の「残念なことに、私たちはもう彼には会えない」というコメント掲載し、死亡が確認されたと伝えた。
デニス・テンは朝鮮系カザフスタン人のフィギュアスケーター。14年ソチ五輪ではSP9位からフリーで圧巻の演技を見せ、羽生結弦、パトリック・チャンに次ぐ銅メダルを獲得。カザフスタンにフィギュアスケートで初めてメダルをもたらした英雄だった。