デニス・テンさん刺殺 英雄の死にカザフスタン中が追悼ムード テレビは白黒に
フィギュアスケート男子、14年ソチ五輪銅メダリストのデニス・テンさん(25)=カザフスタン=が19日、母国のアルマトイ市内で暴漢2人と争い刺殺された事件から一夜明けた20日、英雄の死に、カザフスタン国中が追悼ムードに包まれている。
現地メディアの「KAZINFORM」によると、カザフスタンのテレビ放送は現在、テンさんの悲痛な死により、白黒で放映されているという。ラジオ局やショッピングセンターはエンターテイメント番組やイベントを中止した。アルマトイでは、地元のヒーローの死に大きな悲しみが広がっており、21日には哀悼集会が開かれるという。
テンさんはアルマトイ市内で車のミラーを盗もうとした2人に右大腿部を刺された。その後、救急車で運ばれたが、報道によれば「3リットル」の血液を失うほど、出血がひどく重篤な状態に陥り、その後、死亡が確認された。容疑者の2人はともにこの日までに逮捕された。
テンさんは14年ソチ五輪ではSP9位からフリーで圧巻の演技を見せ、羽生結弦、パトリック・チャンに次ぐ銅メダルを獲得。カザフスタンにフィギュアスケートで初めてメダルをもたらした英雄だった。