都道府県ボクシング連盟の幹部や元選手ら関係者３３３人によって、スポーツ庁や日本オリンピック委員会（ＪＯＣ）などに助成金の不正流用や不正判定などの疑惑を告発された日本ボクシング連盟は１日、告発への反論を公式サイトに掲載した。助成金の不正流用は認めつつも、不正判定などは完全否定した。また疑惑の渦中にある同連盟の山根明会長（７８）は数日前に入院し、この日岐阜市内で行われた高校総体ボクシングの開会式を欠席した。

　開会式で岐阜県連盟の四橋英児会長が不正判定疑惑を批判。今大会の試合をビデオ撮影し、疑義があれば検証すると宣言した。

　日本連盟の幹部が居並ぶ壇上で衝撃的な言葉が飛び出した。四橋会長は「まことに恥ずかしい。真偽のほどはわかりませんが、事実なら辞めてもらいたい」などと痛烈に批判。「今大会はすべてビデオを撮らせていただきます。納得できないことがございましたら、遠慮なく申し出ていただきたい。検証して、何らかの回答をさせていただきます」と明言した。

　だが、ビデオ撮影は公式に採用したルールではなく、「審判に対する信頼が揺らいでいるので今回だけは」と、岐阜県連盟が自主的に行うものと説明。検証で判定が変わるかどうかは「分からない」と話した。