池江200メートル自由形日本新で銀 主要国際大会で初のメダル獲得
「競泳・パンパシフィック選手権」(9日、東京辰巳国際水泳場)
女子200メートル自由形で池江璃花子(18)=ルネサンス=が1分54秒85の日本新記録をマークして銀メダルを獲得し、主要国際大会で初めてメダルを獲得した。男子100メートル平泳ぎは日本記録保持者の小関也朱篤(ミキハウス)が59秒08で制し、今大会の日本勢の金メダル第1号になった。女子400メートル個人メドレーは大橋悠依(イトマン東進)が4分33秒77で金メダル。男子400メートル個人メドレーで、萩野公介(ブリヂストン)は4分11秒13の2位、瀬戸大也(ANA)は3位だった。
進んできた道のりに間違いはない。その実感を、輝くメダルとともに手に入れた。「絶対勝ちたい」。最後の50メートル。池江はリオ五輪4冠のレデッキー(米国)をかわし、2番目にフィニッシュ。苦手意識のあった200メートル自由形で主要国際大会初メダルを獲得し「本当に、素直にすごいうれしい」と満面の笑みで喜んだ。
ゴール後、まず確認したのは「1分54秒85」のタイム。自身の持つ日本記録を0秒19更新する会心の泳ぎに右の拳を何度も強く握った。「引退するまで出せないと思っていた」というベストタイム。成長を実感した。
国内では日本記録を連発できても、世界の壁は破れずにいた。決勝へも全体7位で通過。「自由形は弱い」と弱気にもなったが、開き直って無心で泳いだ。
ゴールの瞬間、生まれ育った東京の地から送られた大歓声は特別だった。「これを東京五輪でもやりたい」。初めて乗った表彰台では「君が代を流せるようになりたい」とも思った。初のメダルが、2年後描く景色を教えてくれた。