レスリング協会 パワハラ問題で伊調馨に正式謝罪 問題表面化から163日ようやく
日本レスリング協会は10日、五輪4連覇の伊調馨(ALSOK)に対して、栄和人前強化本部長によるパワーハラスメントが行われていた問題で、伊調と面談し、正式に謝罪したことを発表した。
レスリング協会によると、伊調と面会したのは2日。伊調側は所属するALSOKの村井会長ら役員数名が出席。協会側は福田富昭会長、菅芳松事務局長が出席したといい、栄氏や田南部力コーチは同席していないという。
レスリング協会は福田富昭会長名で文書を発表し「さて、当協会は、先日、伊調馨選手との面談の機会を所属先を通じて設けていただき、一連のパワーハラスメント問題に関して正式に謝罪させて頂くとともに、現在、内閣府公認等認定委員会へすべて報告しておりますパワーハラスメント等に関する再発防止策の進捗状況についても説明させて頂きました」と報告。
「当協会といたしましては、二度とこのような問題の起こることの無いようパワーハラスメントの再発防止に努めるとともに、改めてアスリートファーストの理念に立ち返り、伊調選手をはじめ全ての選手のサポートに全力で邁進する所存です」と、再発防止を誓った。
当初はパワハラを否定していた協会だったが、第三者委、内閣府公認等認定委員会の調査による数件のパワハラが認定され、栄氏は常務理事職などを解任された。問題が表面化してから163日。ようやくの直接謝罪となった。
伊調はすでに日体大を拠点に練習を再開。20年東京五輪に向けて、10月の全日本女子オープン選手権での実戦復帰が有力となっている。