“強泳”ニッポン好発進 鈴木聡美、金1号! 大会新で青木との日本人対決制す
「アジア大会・競泳」(19日、ジャカルタ)
本格的に競技が始まり、競泳の女子100メートル平泳ぎで2012年ロンドン五輪同種目銅メダルの鈴木聡美(27)=ミキハウス=が1分6秒40で初制覇し、今大会の日本勢金メダル第1号に輝いた。男子200メートルバタフライの瀬戸大也(24)=ANA=が2連覇で続き、池江璃花子(18)=ルネサンス=が引っ張った400メートルリレーの日本も3分36秒52の日本新記録で24年ぶり優勝を果たした。メダルの第1号はフェンシング女子サーブル個人で田村紀佳(27)=旭興行=の銅。サッカー男子1次リーグD組の日本はベトナムに0-1で敗れ、決勝トーナメントに同組2位で進んだ。
やっとたどり着いた頂点だ。21歳で出場したロンドン五輪で3つのメダルを獲得した鈴木が、27歳にして優勝。青木玲との0・05秒差のデッドヒートを制し「最後はがむしゃらだった。すごくうれしい」。日本勢金メダル1号をつかみとった。
100メートルの自己ベスト1分6秒32をマークしたのは、18歳だった09年。その後はパワーのある泳ぎを目指して筋力トレーニングに重点を置いたが、はまらず。伸びのある泳ぎは息を潜め、ストローク数も増えた。
「メダリスト」の肩書にも苦しんだ。「いろんなものが重圧になって、自分が見えていないことがあった」。それでもスタート台に立てば、みな同じアスリート。記録更新とはいかなかったが、この日、9年前に記録したタイムに肉薄する大会新記録をマークし、さらなる高みを目指す手応えを得た。
「これを(19年の)世界選手権や東京五輪につなげたい」と鈴木。29歳で迎える夢舞台へ、成長曲線を緩めるつもりはない。