“バスケベ”4選手が買春「客引きと…」 事実上の代表追放 自腹で強制帰国
ジャカルタで行われているアジア大会で、バスケットボール男子日本代表の4選手が「JAPAN」のロゴの入った公式ウエアを着たまま歓楽街に立ち入っていたことが20日、明らかになった。日本選手団の山下泰裕団長(61)が現地で会見。買春行為があったとして、いずれもBリーグの永吉佑也(27)=京都、橋本拓哉(23)=大阪、今村佳太(22)=新潟、佐藤卓磨(23)=滋賀=の4選手の代表認定を取り消すとともに、この日早朝に帰国させた。事実上の選手団追放となる。
開幕早々、日本選手団に衝撃が走った。バスケットボール男子代表4人が公式ウエアを着用したまま歓楽街に立ち入り、買春行為に及んでいたことが明らかになった。日の丸を背負ってのまさかの醜聞。不祥事続きのスポーツ界にまた追い打ちを掛ける異常事態となった。
日本オリンピック委員会(JOC)の報告で生々しい状況が明らかにされた。4人は16日の1次リーグ2戦目のカタール戦後、午後10時過ぎにジャカルタ随一の歓楽街「ブロックM」の日本食店を訪れた。飲食後、店を出て歩いていたところ、女性が接客する店を紹介された。そしてそれぞれ女性とホテルで買春行為に及んだ。17日未明にはタクシーで選手村に戻ったという。
選手らの行動を目撃していた報道関係者がおり、JOCに連絡が入った。写真も撮られていたという。その後、日本バスケットボール協会を通じて確認を取り、本人たちが事実関係を認めた。聴取した山下団長によれば、「ジャパンのウエアを着ていて声を掛けられた。(いかがわしい)店の人だという認識はなかった」と話したという。
選手は1人あたり120万ルピア、日本円で約9090円を女性に支払った。山下団長は「深夜に買春?そういう行為をしたことが許されないと判断した」と一喝。「競技での活躍だけでなく、競技を離れた場でも社会の規範となる行動を心がける」などと定める日本選手団の行動規範に抵触したと判断した。
選手の1人によれば、当初の目的は日本食を食べに行くだけだった。山下団長が聞いた話によると「食事だけのつもりだったから義務づけられていたウエアを着ていた。ブロックMが歓楽街だということもまったく知らなかった。ただ、食事をして、お酒を飲んで、客引きと出会って(行為に及んだ)」。軽い出来心が大きな落とし穴となった。
12人の代表のうち4人が事実上追放されたが、チームの出場停止は免れた。5人で戦うバスケットボールでは致命的な欠員だが、それ以上に日本スポーツ界に与えたダメージの大きさは計り知れない。