大相撲の夏巡業が２６日、都内・丸の内のＫＩＴＴＥで打ち上げられた。左大胸筋の負傷など８場所連続休場から再起を期す横綱稀勢の里（３２）＝田子ノ浦＝は酷暑の中、約１カ月に及んだ巡業を久々のフル参戦。途中、左足裏を負傷するアクシデントはあったが、満足な調整を重ねた。

　「いい稽古ができたし、非常に充実した巡業でした」。先場所優勝した関脇御嶽海（出羽海）。成長株の豊山（時津風）、朝乃山（高砂）との稽古では若い勢いを吸収。基礎運動も連日みっちり行い、体は仕上がった。

　進退を懸ける秋場所（９月９日初日、両国国技館）の初日まで２週間。「今までやってきたことをしっかりやっていく。気持ちも体も絞ってしっかりやっていく。一番力が出る状態にする」と、ここからが大事になる。

　積極的な出稽古も行い相撲勘も磨き上げる考え。「巡業でいい稽古できたし、また稽古できれば体も切れてくる」。ファンへのメッセージを問われると「しっかり力を出して千秋楽までやっていきたい」と力強く誓った。