宮川への塚原夫妻による発言内容 訴えあれば「粛々と調査」と体操協会
体操女子の宮川紗江が29日、都内で会見を開き、自身に暴行をはたらいたとして日本体操協会から無期限の登録抹消となった速見佑斗コーチについて、処分が重すぎることを主張した。速見コーチが協会の聴き取りを受ける前に、宮川が代表合宿中に日本協会の塚原千恵子・女子強化本部長と、夫で日本協会副会長の塚原光男氏に呼び出され、その場で「五輪に出られなくなる」などと言われ、暴力行為の証言を強く求められたとも訴えた。日本協会側は同日夜に会見を開き「宮川さんに訴えてもらい、聞いてくださいと言ってもらえたら粛々と調査します」と語った。
宮川によれば、7月15日の午後に、塚原千恵子女子強化本部長、塚原光男副会長が待つ部屋に飛び出され、「あなたが認めないと厳しい状況になる」という内容の言葉を受けたという。光男副会長から「今後、速見コーチが除外された時に一番困るのはあなただから、今すぐ関係を切りなさい」、千恵子本部長からは「私はあなたを心配しているから。私はあなたの味方だから」と言われたという。その会話の中で「オリンピックにも出られなくなる」という発言もあったとした。
体操協会側は夜の会見で、山本専務理事が応対した。「そのことは分からない。ここでは回答を控えさせていただきます」と保留した。宮川の主張するやり取りは初めて聞いたとして、「宮川さんに訴えてもらい、聞いてくださいと言ってもらえたら粛々と調査します」と語った。