柔道・王子谷が不可解反則負け…危険技?相手が過剰?「決めてない所を痛がられた」

 「アジア大会・柔道」(31日、ジャカルタ)

 男子100キロ超級準決勝で、日本代表の王子谷剛志(26)=旭化成=が反則負けとなった。第1シードの金成民(30)=韓国=に袖釣り込み腰を仕掛けた際、禁止されている立ち技での関節技に入る危険な行為とみなされて一発反則を取られた。

 異例の事態となった。王子谷が袖釣り込み腰をかけようと左手で相手の右腕を持ちながら体を反転させたが、技自体は効かず。しかし、相手は肘を痛がるように1人で前方に転がった。審判が「待て」をかけていないため、王子谷は上四方固めで押さえ込みにいったが、主審はジュリーとなにやら協議し始めた。

 韓国チームからは「反則負け」をアピールする声が響いた。しばらく時間がたつと、主審が王子谷の反則負けを宣告。立ち技で禁止されている関節技(脇固め)に入ったと判断された。王子谷は納得いかない表情で両手を広げたが、あっけなく敗退が決まった。

 技に入った際、王子谷には、相手の肘関節が決まった感触はなかったという。試合後、日本男子の井上康生監督(40)が何度も試合映像を確認しながら審判団に抗議する事態となったが、ジャッジは覆らなかった。

 相手は試合序盤から頻繁に腕を痛がるそぶりを見せており、反則狙いの“シミュレーション”の可能性も拭えない。王子谷は「本当に決まってたら申し訳ないが、僕は(肘を)決めてない」と強調し、「組み合っているときも(組み手を)切ったらオーバーにアクションをとってきたり、(腕を)決めてないところを痛がったり、そういう対応をされた。そこはどうかなと思う」と疑念を漏らした。

 ただ、今年改正されたルールでは、両者が立った状態で関節を決める行為は完全に禁止されているため、疑わしく映る動きをしてしまったのはミスともいえる。

 井上監督は「我々がこれまで考えていた(ルールの)解釈が違っていたのかもしれないが、袖釣り込み腰の定義、脇固めの定義を考えても(今回のケースは)当てはまらない」と渋い表情。「抗議をしたが、これは脇固めだと(説明された)。今後こういう試合も増えてくるのではと危惧している」と首をかしげた。「王子谷は痛めつけようとして掛けた技じゃない。袖釣り込み腰で(肘を)決めにいくなら両手で決めていく」と強調しつつ、「技に入って途中の段階で相手が(痛がる)ジェスチャーをしてたので、本当に決まってたとは思う」と話した。

 大会連覇に意欲を燃やしていた王子谷だが、規定により3位決定戦にも出られず落胆した。「結果的に審判に危険と解釈されて反則負けを食らったので、そこは僕自身改善しなくちゃいけない。今後を考えた上で、反則負けが出て良かったと思えるようにしたい」と必死に前を向いた。

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