キヤノンが逆転勝ち 田村が神業ドロップゴール決める「きのうから練習始めました」
「ラグビー・トップリーグ、キヤノン26-20東芝」(31日、秩父宮ラグビー場)
トップリーグが開幕し、キヤノンはSO田村優(29)が後半にDGを決めて東芝に26-20で逆転勝ちした。昨季2位のパナソニックはクボタを15-11で下して白星発進。初昇格した日野はサニックスに33-3で勝った。今季は16チームがレッド・カンファレンス(紅組)とホワイト・カンファレンス(白組)に分かれて、1回戦総当たりのリーグ戦を実施。各組上位4チームが決勝トーナメントに進む。
世界レベルの神業だ。キヤノンが2点を追う後半28分。敵陣深い位置からのパスを、日本代表の田村が引いた位置で受けた。ゴール正面、約25メートル。迷わず狙った逆転のドロップゴール(DG)は、鮮やかに決まった。
「まあ、よかった。(DGは)きのうから練習を始めました」。素っ気ないコメントながら、満面の笑み。クッツェー・ヘッドコーチは「僅差で終盤を迎えたとき、オプションを持っていなければと思っていた。いいプレーだった」と、作戦を遂行した田村をたたえた。
敗れた東芝の日本代表フランカー、リーチは「田村は神様だった」と脱帽するほどのプレー。来年のW杯を控えてのトップリーグ。取材エリアでリーチと目を合わせた田村は「代表の選手と一緒に戦えて楽しかった」と最後まで笑顔だった。