池江璃花子「光栄」女子史上初のアジア大会MVP!北島&萩野に続け…東京“金兆”
「アジア大会」(2日、ジャカルタ)
レジェンドに続け!アジア・オリンピック評議会(OCA)は2日、ジャカルタ・アジア大会の最優秀選手賞(MVP)にアジア女子と日本選手の1大会最多記録を塗り替える6個の金メダルを獲得した競泳女子の池江璃花子(18)=ルネサンス=を選出したと発表した。女性の受賞者は初で、日本人では陸上の伊東浩司、競泳の北島康介、萩野公介に次ぐ4人目。池江は競技後に日本へ帰国していたが、受賞のために再度ジャカルタを訪れ、「本当に光栄」などと喜びを語った。
往復15時間。その時間を費やすことに、迷いは何もなかった。壇上でMVPのトロフィーを受け取った池江は「I’m so happy」と感謝。「またここに戻ってこられてうれしい。狙っていた賞を、すごくすてきな賞を頂けて本当に光栄」とはにかんだ。
二転三転の受賞劇だった。競技中、スポンサーが名乗りを上げなかったために一度はMVPの“消滅”が決定。モチベーションを失いかけたが、集中し直して6冠を達成した。その後、帰国。つかの間のオフを満喫しているときのことだった。
念願だったディズニーランド。親友と電車で夢の国へと向かっている最中に、三木二郎コーチから「おめでとう」とメッセージが届いた。「ビックリマークが何十個もついているラインが送られてきて『何が?』って思って」。その後MVP“復活”のニュースを知り「ビックリして、電車の中でニヤケが止まらなかった」と振り返った。「一瞬うれしかったんですけど、『待てよ』って。まだ自分と決まったわけじゃないので(気分が)上がりそうなところを抑えました」。話しながらまた、ニヤケが止まらなかった。
関係者によると本人の来場は受賞の条件。しかし確定を知ったのは「さっきです」という。機内では「これで自分じゃなかったらどうしようって気持ちだった」。無事に賞を手にし「最終的には自分の目標を達成できてホッとした。良かったなって心の底から思った」と感慨深げだった。
02年釜山大会MVPの北島は、04年アテネ五輪で優勝し「チョー気持ちいい」の名言を生んだ。14年仁川大会MVPの萩野も、16年リオ五輪400メートル個人メドレーで優勝するなど、北島以降のMVP受賞者は4人連続で2年後の五輪で金メダルを獲得している。「最終的には自分の努力次第。自分の母国で最高のパフォーマンスができるように努力したい」。夢の国行きの切符が示してくれた、金メダルへの道しるべ。“縁起物”を携え、次なる夢をかなえに行く。