体操第三者委 調査長期化で塚原強化本部長に暫定的な職務停止措置も

 体操女子リオデジャネイロ五輪代表、宮川紗江(18)を巡る問題で、日本体操協会は7日、塚原光男副会長(70)、千恵子女子強化本部長(71)の宮川へのパワハラ問題を調査する第三者委員会の立ち上げを発表した。すでに発表されていた元日弁連副会長の岩井重一弁護士が委員長を務めるほか、上田広一弁護士、山崎恒弁護士、伊井和彦弁護士、松田純一弁護士の4人が名を連ねた。第三者委は9月10日から調査を始める。委員は岩井委員長に対し、当協会および調査対象者と利害関係のない第三者であることを条件として委員長に推薦を依頼し、推薦された結果、決定したという。

 当初、日本協会側は9月内での調査報告を求めていたが、第三者委側は難色を示し、期限は設けない形となった。岩井委員長は「徹底して解明する。1カ月半、2カ月掛かるかもしれない。ただ、期限を決めて押し込めるよりも、むしろ徹底的に究明して選手の皆さんが安心して練習できる環境を作った方がいい」と、話した。体操ニッポンは大きな問題を解決しきれないまま、東京五輪団体の出場枠も懸かる世界選手権(10月・カタール、ドーハ)を迎える可能性が高まった。

 24日からは女子の強化合宿が始まる。現在の強化体制では、選手たちへの精神的な影響も避けられないだけに、日本協会の山本宜史専務理事は「そういうことも検討しないといけないかもしれない」と、塚原強化本部長を暫定的に職務停止とし、代行を立てる可能性を示唆した。

 宮川は自身への暴力行為で無期限の登録抹消となった速見佑斗元コーチへの処分は重すぎると主張。その裏に、朝日生命に自身を引き抜きたい塚原夫妻の思惑があるとし、過去の引き抜きととられる言動や、「五輪に出られなくなるわよ」などの強化本部長から掛けられた言葉。2020東京五輪特別強化選手入りを断ったため、NTCの利用制限や、海外大会への派遣ゼロなどの圧力を受けたと主張している。

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