ボクシング東京五輪代表選考…プロアマ対決案 連盟新体制8日発足“プロ解禁”へ 

 助成金流用などの問題で山根明氏(78)が会長を辞任した日本ボクシング連盟が、2020年東京五輪の代表選考でプロを認める方針であることが7日、わかった。8日に都内で開催される臨時総会、理事会で新理事、新会長が選出され、新体制が発足する。改革の第一歩となる五輪代表選考では、プロ側との協議次第で、アマチュアとプロのトップが対決する最終選考会が行われる可能性もある。

 新体制へのスムーズな移行を目指し、各地方連盟と「日本ボクシングを再興する会」は水面化で協議を続けてきた。その中で大きな改革となるのが、山根氏が一貫して認めなかったプロの五輪参加だ。しかも、五輪代表の最終選考は“プロアマ対決”で決まる可能性が浮上している。

 新理事の候補となっている関係者は「今後、プロ側との協議による」という前提ながら、「アマとプロのトップによって日本で一番強い選手を選べたら」と青写真を描く。プロ側とアマ側が予選段階を経て各階級のトップを選び、頂上決戦で五輪代表を選出。真の最強選手を選ぶというプランだ。

 一方、今年2月に日本連盟が東京五輪の代表選考の重要な参考材料として始めた「2020年東京オリンピック山根明杯争奪戦」(山根杯)は消滅する可能性が高い。今年3月に宮崎で第1回大会が開催され、今後も年間数試合を開催することが決まっていたが、同関係者は「『山根杯』は、公式戦ではなく山根氏が自分の気に入った選手を戦わせるものだった」とし、これも新体制が一新する。

 東京五輪でのボクシングの開催は正式決定しておらず、開催国の不祥事は国際ボクシング連盟(AIBA)でも問題視されていた。諸問題への迅速な対応が信頼回復への第一歩となる。

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