桃田賢斗、レジェンド初撃破に感傷「寂しさがある」
「バドミントン・ジャパン・オープン」(14日、武蔵野の森総合スポーツプラザ)
男子シングルス準々決勝が行われ、世界選手権金メダルの桃田賢斗(24)=NTT東日本=は、北京、ロンドン五輪2大会連続金メダルの林丹(リン・ダン、34)=中国=に2-0でストレート勝利。3年ぶり2度目の対戦で初勝利を挙げ、準決勝進出を決めた。
今大会一番の注目カードで桃田は現役チャンピオンの実力を見せつけた。林丹は同じ左利きで、桃田にとっては幼少期から憧れていた存在。過去唯一対戦した15年3月の全英オープンでは0-2で敗れていたが、この日は成長を証明するように21-8、21-10で完勝した。
レジェンドから初勝利を挙げた桃田は「ちょっと…なんか」と言葉を詰まらせた後、「寂しさというか、次は自分がやらなきゃという気持ちが芽生えている」とポツリ。勝った喜びももちろんあるが、ずっと目標にしてきたヒーローを圧倒した事実を受け、「レジェンド選手に憧れているままじゃいられないなと、勝ったときは少し寂しさがあった」と感傷的な表情を浮かべた。
今年に入ってから、五輪3大会連続銀メダルのリー・チョンウェイ(マレーシア)、リオ五輪王者のチェン龍(中国)に続いて、レジェンド3人から初勝利を奪った。名実共にバドミントン男子シングルスのトップを背負う存在になった。